INTERVIEW

学ぶことにはわがままでいい、「やりたい」を声に出すことで前進 せいこう技研 貴島命さん【スポンサーインタビュー第8弾】

2024.02.15
花音

 学校・学年・専攻の垣根を越え、共に、人生をデザインする術を身につける場であるライフデザインアカデミーMOKUMOKU。実は、頑張る学生を応援してくださるスポンサー企業の方々によって支えられているんです。

スポンサー企業の方々の仕事や人生を知ることで、自分の未来について考える材料が増えるのではないか…?

よって、第2期では、スポンサー企業の方々にMOKUMOKU生がインタビューを行い、記事にすることに挑戦していきます!

第8弾は、“せいこう技研”です!

|スポンサー企業のご紹介

 せいこう技研は、鹿児島県出水市高尾野町にある建設コンサルタント会社です。主な業務内容は、「測量」「設計」「調査」「施工管理」など、鹿児島県を始めとする私たちのインフラを土木の分野から支えています。『「ひと」と「まち」をつなぐ。「ひと」と「しぜん」をつなぐ。』を理念に掲げ、まちの風景の一部であるインフラを創造。インフラを守ることでその風景が「ひと」と「まち」、「しぜん」をつないでいくことを願い、鹿児島県内各地を中心に道路、河川、農業土木など多岐に渡る土木業務を展開しています。

|インタビューのお相手は、貴島 命(きじま めい)さん

 令和4年度入社、社会人3年目に突入した24歳(2024/01現在)。出身は、鹿児島県阿久根市。小学校低学年の時に植物図鑑を買ってもらったのをきっかけに“植物”に興味を持ち、高校は“農業”、大学では“ガーデニング”を専攻。コロナ禍で地元阿久根に帰ってきたことをきっかけに“まちづくり”に興味を持つ。せいこう技研では、図面作成や台帳管理の仕事を担っている。趣味は、畑仕事で2つの畑でハーブや野菜を育てている。

|貴島さんのお仕事について教えてください!

 せいこう技研という会社で、CADで図面を描いたり、Excelで数量計算をしたりといった内業を主に担当しています。私たちの会社は、設計や調査業務をメインとした「一課」と、測量を行う「二課」に分かれていて、私は一課に所属し、図面作成や台帳の管理などの仕事をしています。例えば、「道路台帳」という路線名、道路の幅、水路の大きさなどが書かれている台帳の管理の仕事は、道路工事をするたびにその箇所の図面や情報を更新していかないといけなくて。この仕事に終わりはないので大変ですが、ずっと任せてもらっている仕事の一つです。

 毎日大体8時に出社して、8時30分ごろから仕事を始めるんですがこの30分間は、趣味である畑仕事をしたり、1日の業務の流れを確認したりしています。昨日までの業務の進捗具合をみて、今日はどこからどこまでやるのかをまずは自分で考えてから、その流れでいいかを先輩に確認してもらいながら業務を行うようにしています。

|どんな学生生活を送っていましたか?また、学生時代、特に印象に残っていることについて教えてください。

 大学では、ガーデニングを専攻していました。小学校低学年の時に買ってもらった植物図鑑に書かれていたハーブの説明を読んだ時、衝撃を受けたんです。植物って花も食べれるし、お茶にもなれるっているのが当時の自分にとって衝撃的で、よく道端に普通に生えている野草も食べてました。何回か食あたりする経験をして、食べれる植物にはきちんと原産地があることを知ってから、ホームセンターで苗を買ってもらって自分で育てるようになりました。でも、うちには庭がなくて鉢植えで育てていて、「いつかガーデニングをしたい」という憧れがあったので、進路選択の時、高校の先生たちは国公立を進めてきたんですけど押し切って、ガーデニングの勉強ができる大学へ進学しました。

学ぶことにはわがままであり続けた4年間

 「この空間にはどんなデザインでガーデンを作るか」「どんな植栽にするのか」という庭作りのデザインや設計の勉強を大学でしていました。一年次は「福祉園芸」、二年次は「有機農業」に惹かれて留学も考えていたのですがコロナでいけなくなったんです。途方にくれていたタイミングで阿久根に帰ってきた時、「なんかこの商店街寂しいなぁ」と思ったのをきっかけに「まちづくり」に興味を持ち始めました。まちの景観について学ぶ研究室に入ってからは、景色や人口を昔と今と比較して、変化の要因について考えたり、「囲まれ感」についての卒論を書いたりして、大学在学中は常にやりたいことが変化していましたね。「ここに行きたい!」「これやりたい!」と言うと採用してくれる研究室の先生だったこともあり、宮崎県日南市の油津商店街にも連れて行ってくれた経験から、やりたいこととか行きたいとこって、ダメもとでも言ってみることの大切さを知りました。

|せいこう技研との出会いについて教えてください。また、働く上で大切にしていることは何ですか?

 大学4年間で空間デザインとか、まちづくりについて勉強する中で、「測量や設計のことを知っていたら、もうまちづくりのプロだな」と思って測量設計会社に業界を絞って就活をしていました。でも、なかなか上手く行かなくて…大学でも測量の課程があったんですけど、先生が苦手で取らなかったんです。今まで自分がやってきたことと、これからやりたいことが違うし、測量や設計に関する資格も何も持っていなかったこともあって、面接まで辿り着けないこともありました。就活の壁にぶつかった時、高校時代の先生に相談したら「そういえば出水にも“せいこう技研”という測量会社があるよ」って教えてくれたのがきっかけで今の会社と出会いました。

 幼少期から好奇心旺盛で、やりたいことの沢山ある方だったので、「これからやりたいことが沢山あります!」というのを面接時に素直に伝えるようにしていました。「長くうちで働かないんでしょ⁉︎」と嫌な顔をする企業が多い中、せいこう技研の社長だけが「やりたいことにチャレンジできる場をつくりたい」と言ってくださいました。

慣れと不安のはざまで試行錯誤する社会人3年目

 社会人として働く上で心がけているのは「わからないことはまず聞くこと」です。​​​​業務の中で「あれ、これってどうするんだ?」「ここ進めちゃっていいのかな?」などの不安が少しでもある時には、必ず質問をして確認するようにしています。用地業務と設計業務、それぞれの担当の方々で進め方が少し異なる場合もあるので、自分だけの思い込みで判断するのではなく、きちんと先輩に相談してから進めるようにしています。

|貴島さんの今後の展望を教えてください!

 まずは、測量に関する資格を取りたいです。「測量士」や「測量士補」という資格があって、“測量士補”の方にもう2回挑戦しているんですけど、中々難しくて…資格を持っていなくても業務自体はできるのですが、自分の名前を出して担当になることはできないんです。専門学校や大学の課程を履修して取得する人が多い中、私は独学なので大変ではありますが、いつか取りたいと思っています。

 私個人としては、人と人とを繋げられる人になりたくて、その手段としては“洋服づくり”を今は考えています。今まで多くの方々にやりたいことに協力してもらったり、人に繋げてもらったりしたからこそ、今度は私が誰かに機会を与えられる人になりたいです。そのためにも、私自身がやりたいことを実現してロールモデルになる必要があると思うので、植物由来である生地や繊維にこだわった洋服を作りつつ、受注された分だけを作る仕組みも構築していきたいと思っています。

|最後に、学生に向けて何か一言お願いします!

 何か行動を起こす前に「できるか、できないか」を考えると思うんですけど、そういうのはひとまず置いておいて、「やりたいな」って思ったことをまずは人に話してみることって大切だと思います。私自身、「学ぶことにはわがままになっていい」という言葉を一番大切にしてきて、自分の思いを口に出したら協力してくれる人、サポートしてくれる人、いろんな人に繋げてくれる人が絶対出てくると思います。私もやりたいを声に出して、その度に色んな人からチャンスもらってきたので「やりたい!」と思ったことには我を通してでも本気で取り組んで欲しいなと思います。

|インタビューを終えて

 約1時間のインタビューの中で特に印象に残っているのは、学生に対するアドバイスについてのお話で貴島さんがこぼしたこの言葉でした。

『 社会人になって思うのが、 学生に対する周りの目って社会人とは違って、優しくてあたたかいんですよね。社会人になると急に「社会人でしょ!自分でできるでしょ!」という空気感もあって、若いとはいえ学生の時とは違うんです。だから、「絶対やりたい!」って思ったことは学生のうちにやり切った方がいいですよ。』
真っ直ぐな目でそう伝えてくださった貴島さんの言葉は、あと1年しか学生生活が残されていない私の胸に突き刺さりました。
 

 植物、まちづくり、洋服づくり…と、自分が惹かれたものには惜しみなく努力して、着実に経験を積み重ねる貴島さんの好奇心と真っ直ぐさに、終始魅了されたインタビューでした。

鹿児島県出身の21歳。昨年度、1期生としてMOKUMOKU に参加したのをきっかけに、文章を書くことの楽しさを知る。趣味は、本を読むこと。いつかこの本たちを並べた古本屋をつくることが密かな夢。

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